WebGPIO API や WebI2C API を Node.js から使う
Node.js から GPIO や I2C を扱う方法を説明します。
Node.js とは
Node.js は、オープンソース・クロスプラットフォームな JavaScript 実行環境です。 パッケージマネージャー npm を利用して膨大なパッケージにアクセスでき、IoT プロトタイピングだけでなく幅広いアプリケーションを作るために使われています。
準備
プログラムを実行するには Raspberry Pi に Node.js をインストールします。CHIRIMEN を利用する場合はあらかじめ Node.js がインストールされているので不要です。 もし CHIRIMEN の microSD カードを作成する方法を知りたい場合は SD カードイメージの作成方法を参照してください。
新しいディレクトリの作成
実際にアプリケーションを作る前にプログラムを実行するための環境を整えます。作業用のディレクトリを作り、そのディレクトリの中でプログラムを実行します。
ターミナルを起動して以下のコマンドを実行します。
npm のためのファイル package.json を作成します。
作業用のディレクトリの中に npm パッケージ node-web-gpio と node-web-i2c をインストールします。
これで Node.js から WebGPIO API と WebI2C API を使う準備は完了です。
Hello Real World
Raspberry Pi に接続した LED を点滅させるプログラムを書きます。
次の図のとおりに配線します。
{% cloudinary imgs/section1/k.png alt=“LEDの点滅回路の配線図” %}
空のテキストファイル main.js を作成し、Node.js のための JavaScript のプログラムを書きます。
テキストエディターで main.js を次のように書きます。
書き終えたら保存します。
Node.js で main.js を実行するには、次のコマンドを実行します。
LEDが点滅すれば完成です 🎉
いろいろなデバイスを試す
CHIRIMEN ブラウザーから利用できるいろいろなデバイスはすべて同じように Node.js から扱うことができます。
たとえば、次のコードは温度センサー ADS1015を利用して温度を表示するプログラムです。
コマンド npm i @chirimen/adt7410
を実行すると、温度センサー ADT7410 を利用するための @chirimen/adt7410
パッケージをインストールできます。
デバイスを扱うためのパッケージについてさらに知りたい場合は CHIRIMEN Drivers を参照してください。
CHIRIMEN ブラウザー版との差異
CHIRIMEN ブラウザー版 | Node.js |
---|---|
navigator.requestGPIOAccess | const { requestGPIOAccess } = require("node-web-gpio"); requestGPIOAccess |
navigator.requestI2CAccess | const { requestI2CAccess } = require("node-web-i2c"); requestI2CAccess |
sleep | const sleep = require("util").promisify(setTimeout); sleep |